川柳学会創立理事の斎藤大雄氏が、平成20年6月29日午前3時58分に逝去されました。
 川柳学会はもとより、大雄氏が川柳界に貢献されましたことは、極めて大きなものがあり、指導者を失った悲しみは筆舌に尽くせません。
 これまでのご指導、お仕事に御礼申し上げますとともに、深く哀悼の意を表します。

 斎藤大雄   さいとう だいゆう 1933-2008

 本名・斎藤大雄(ひろお)。別号・龍碧洞。昭和8年2月18日、札幌市生れ。
 北海道大学卒。
 昭和26年、新聞雑誌への投稿で川柳をはじめる。
 昭和33年札幌川柳社が創立された翌月より参加、42年、主幹となる。北海道大学に勤務のかたわら、川柳普及に力を注ぎ、「急行の止るところに川柳結社を」設けるべく道内の川柳行脚を続け、大きな成果をあげた。また、著作、カルチャー教室での新人育成、多数の新聞雑誌の柳壇選者、公募川柳選者、テレビ番組出演者などとして、また、各種文化団体の役員を務め、川柳の社会普及への貢献度が高い。
 平成3年より、北海道川柳連盟会長に就任。多くの文筆活動や結社、作家指導を通じ、川柳という文芸自体に寄せる大雄の情熱は熱く、川柳界における指導的役割は大きい。
 平成7年より川柳大雄賞を設け、川柳界の貢献に対し表彰を行っている第1回の大野風太郎より第13回(平成20、尾藤一泉)。
 平成19年、川柳250年の節目に北海道文化賞受賞。
 平成20年5月、さっぽろ川柳社50周年記念川柳大会を機に、岡崎守へ代表を交代。
 平成20年6月29日、さっぽろの病院において胃癌で死去。享年75。

主要なる著書
 
『川柳講座』(昭41)、柳文集『雪やなぎ』(昭46)、『北海道川柳史』(昭54)、『現代川柳入門』(昭54)、柳文集『北の座標』(昭58)、『川柳の世界』(昭59)、『川柳のたのしさ』(昭62)、『残像百句』(昭63)、『情念句―女性川柳の手引き―※』(平4)、『川柳ポケット辞典』(平7)、『現代川柳ノート』(平8)、『情念の世界』(平10)、『川柳入門』(平7)、『川柳入門はじめのはじめのまたはじめ』(平11)、『選者のこころ』(平13)、『川柳はチャップリン※』(平13)、『現代川柳のこころとかたち』(平15)、『名句に学ぶ川柳うたのこころ』(平16)、『田中五呂八の川柳と詩論』(平16)、『現代大衆川柳論※』(平17)、『真夜中のナイフ』(平17)、『追憶ハ雪』(平17)、『川柳力』(平19)、『百歳力をつける―川柳養生訓』(平20)など多数。
主な句集
 
『根』(昭39、共著)、『喜怒哀楽※』(昭49)、『にげ水』(昭54)、『刻の砂』(昭60)、『能面』(昭60)、(昭60)、『斎藤大雄句集』(平3)、『斎藤大雄川柳集・冬のソネット』(平11)、『斎藤大雄川柳集・春うらら雪のんの』(平14)など。

平成20年5月の大雄氏

 

  

猛吹雪天地一つにして狂い
  天と地と結んだ俺の靴底だ
     奴凧帰るしかない酔いの果て
  いなければ淋しいものに夫婦仲
  貧しさの順に凍てつく冬の街
  里へ行く枕の中から汽車が出る